花紋シリーズ
天平の風を感じる
花紋シリーズ

奈良時代から伝わる
国際色豊かな花の紋様
奈良・正倉院に納められた古代の美術工芸や
舶来の品々の洗練された装飾の文様などから、
花にまつわる紋様をセレクトし、
風合い豊かな手織り麻布に表現したのが、
「花紋シリーズ」です。

奈良の正倉院宝物は、
最古のもので1200年以上の歴史を遡ります。
華やかな螺鈿細工の施された楽器や
うつわ、花鳥の文様が彩る染織品など、
唐など西方の影響を色濃く感じさせる表現も多く見られます。
そんな悠久の時を超えて受け継がれてきた歴史のある柄を、
配色にこだわり、BAN INOUEのテイストにアレンジしました。
格調高い
繊細な柄の美しさ
どの柄も思わず見入ってしまうほど、
繊細で緻密な柄ゆき。
時代や国にとらわれない、「普遍の美」を感じます。
品を纏った文様の雰囲気をそのままに、
透明感のある色を合わせました。
唐草(からくさ):

正倉院に納められている、フェルト状の敷物「花氈」の紋様に由来。繊細な蓮の花と蔓。しなやかな曲線が美しい紋様です。絡み合う蔓紋様が、レースのような華やかさ。麻の生成りの色とも調和する茶系をベースに、青みの差し色がポイントになっています。桜色の生地と合わせたバッグやランチョンマットは、少し柔らかな印象が加わります。
宝相華(ほうそうげ):

正倉院に納められている銅に鋳金した蓋付き容器の透かし彫り紋様。全面にめぐる豪華な蔓草花が目を引きます。織り麻本来の生成色にも調和する灰色の濃淡で複雑な文様を表現し、モダンな印象に。薄いグレーの生地と合わせると、凛とした雰囲気が引き立ちます。
更紗(さらさ):

インドや中国を経て古く日本に渡来した更紗紋様。真っ赤な鶏頭の花をモチーフに、背景には梨地と呼ばれる不規則な点紋様を施しました。よく見ると、それぞれの花の形や向きが違っていて、テキスタイルのなかにリズムが生まれ、どこか華やぐ気持ちに。黄色の生地を合わせたアイテムは、より可憐な雰囲気が際立ちます。
古き美しきものを
現代につなぐデザイン

古来の文様をリスペクトした柄でありながら、
現代の生活に取り入れやすいデザインを目指しました。
正倉院宝物や、古来の文様と聞くと、
なんだか古めかしいイメージですが、
このデザインは現代のライフスタイルにスーッと馴染むのが不思議。
総柄だけど派手ではない。
緻密な柄なのにすっきりとしている。
日々の暮らしにしっとり馴染むアイテムです。